2016.06.28 ( Tue )

【大学編入試験体験記:1】 大学編入制度ってどんなもの?


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今回は、世間ではあまり知られていない「大学編入制度」を実際の経験者の目線から体験記としてまとめてみます。受験生にとって、直接的に今は関係ないと思う事柄かもしれませんが、じつはこの制度を上手く使うことで、希望の大学に入学する可能性を増やすことができる可能性もあるのです。

編入学とはどんなもの?

はじめに、何も知らない人がこの文章を読んでもわかるように、「編入学」について少し説明してみましょう。ただし、この説明は私の個人的な価値観に基づくものなので、あまり鵜呑みにしないで、テーマのとっかかりくらいに読んでもらえればうれしいです。

「編入学」とはある大学に通っている学生が、他大学の二年生、または三年生として別の大学に入学することを指します。入学する際には編入学試験というものがあり、希望者全員が編入学できるわけではありません。

編入試験の内容は、大学によってさまざまあります。共通していえることは、編入学先の自分が希望している分野に関しての試験であるということです。特徴としては、それまでに学生を一年、二年していたことを前提としているので専門性を問われることが多いようです。この試験を突破すると、四月からその大学の二年生あるいは三年生として入学できる流れです。

中には、どうしても医療の現場に立ちたいという気持ちから、医学部への編入を希望する人もいるようです。
もちろんその場合は編入試験はやさしいものではありません。
それでも受けたい、という人は少なからずいるのです。

編入学の理由にはいろいろある

もちろん編入学を考えるのには、入学後に自分の入った学部とやりたい内容が異なっていたことに気づき、別の大学や学部を志すケースが多いでしょう。しかし、編入学の理由はそれだけではありません。

私が編入学したのは、大学受験に失敗してしまったけれど、どうしても第一志望の学校に入りたかったからです。失敗したというと実力があっても発揮できなかった場合も考えられるから、はっきり明記しておくと、私の場合は勉強不足が原因でした。

受ける前から第一志望の大学には受からないだろうと思っており、センター試験の点数をみてみると案の定合格ラインに足りない。その時の感想でさえも「あ、やっぱり」くらいにしか思わなくて、特に動じはしなかったような状況だったのです。

それというのも、私の場合は大学入試前に、進路の先生に「編入学」という仕組みをすでに教えてもらっていたのです。私は家計の事情で「浪人ダメ、私立ダメ」というかなり狭い範囲でしか大学入学を許可されていませんでした。

しかし事前に受けている模試の結果はさんざんだったのです。現実的に考えて、いける大学がかなり少ない。そんな私に進路の先生が編入という方法を勧めてくれたのです。

先生が私に編入を勧めた理由として私が「第一志望以外いけないなら、就職する」と言っていたことが大きいかもしれません。「そこまで思うのなら、二年間だけになるが短期大学に入学してもう一度“受験以外の方法で大学への道を挑戦してみてはどうか”という話だったのです。

考えたこともない選択肢の登場に、私はこの話に飛びついたのです。もちろん、センター対策も頑張っていた真っ最中だったのですが、そんな「禁断の果実」の話を聞いてから、すこしゆるみが出てしまっていたのも事実でした。

短大に通いながら準備を始める

短期大学に入学した私は、はじめから編入試験の勉強に勤しんでいたわけではありません。編入先のオープンキャンパスには参加したものの、実際に勉強をし始めたのは、一年生の後期からでした。

それまでの半年は大学生活を普通に謳歌していました。バイトをして、遊んで、授業にでて、試験をして、旅行をして、そんなどこにでもある大学生活を過ごしました。

入学当初から編入を希望していてもやっていることは周りの大学生と変わらない状態でした。しかし二年後には編入試験の合否に関わらず環境が変わってしまうということもあって、先の見通しを早めにやっておかなければならないという考えが頭の中には常にあったのは確かです。

大学の支援体制が受けられることも

上昇志向
私が入学した短期大学は、毎年編入を希望する学生が一定数いて、先生方も対策には慣れていました。表向きは普通の授業でも実際には編入希望の学生用に演習授業を行う講義もあったぐらいで、私ももちろん編入希望者用の講義は全て履修していました。

編入試験には、学部ごとに時期が異なるので注意が必要です。私が希望していた編入先は文系の大学だったため、編入試験は夏休み以降に行われるところが多かったのですが、逆に理系の大学は試験が前期に集中しています。

ここから先の見通しは文系大学の典型的な試験日程に合わせたものであって、編入先の試験日程によってはもう少し前倒ししないと間に合わない場合もあるので読者の方は充分気を付けてください。

私が編入学の勉強を始めたきっかけは先生からの声掛けでした。編入希望者向けの古典の補習をしてくれるという知らせを受け、一番にお願いさせてもらいました。実際に補習に参加してみるとその先生は、古典の文法問題をするだけでなく、編入するための卒業論文の大切さや年間計画、そしてそのほかの国語の勉強の仕方まで事細かに教えてくれたのです。

さらにありがたいことに、二回目以降の補習は個人の能力に合わせるため個人補習をしてくれました。一種間に一回、先生の研究室に行って、古典の勉強と卒業論文についての指導を受けたのですが、国語の勉強と卒業論文を同時並行で開始したのが、一年の後期からでした。

この初期の段階のうちは卒業論文に力を入れる形でした。編入試験の面接の際に卒業論文について聞かれるケースが多いので、そのため編入試験が始まる前までには卒業論文の8~9割ほどできていると話しやすいということでした。
それに加えて、同時並行ながらも、なるべく早く卒業論文を終わらせた方がいいというのが、先生の考え方で、自分もそれに納得しました。

右も左も分かっていない私でしたが、先生の言葉を信じて、卒業論文を早期に終わらせることにしました。春休みにはバイトをする傍ら、卒業論文に関する本を読みあさりました。筆記試験の対策としては、高校生用の古典、漢文、現代文のドリルを、少量ながら続けることに意味があると思い毎日一ページ続けました。

筆記試験の対策は問題を解いて慣れることが一番の近道だと感じたのはこのころでした。大学受験の際にたくさん解いていたが半年もたつと意外にも感覚が鈍っていて、スムーズに問題が解けなくなっているのです。また一冊分必死に覚えた古典単語の半分以上が頭から抜け落ちていてびっくりしてしまいました。大学受験時の学力をそのまま維持していたい人は、入学当初からそういう勉強を少しだけやっていた方がいいと感じたのが自分からのアドバイスです。

編入の意思を持ち続けられるかどうか

短期大学生活も一年が経ち、あと半年で編入試験が始まるという時期。二年生になって変わったことは周りの進路決定が聞こえてくることでした。ここまでで述べたように編入試験は日程が大学によって様々あります。なかには四月の終わりに試験がある大学もあります。さらに編入だけでなく短期大学では就活をしている学生も大勢いるのです。

そういった自分より早く卒業後の進路が決まる人の話しを聞くとどうしても焦ってしまうのが普通の感じ方でしょう。また自分も早く進路を決めて、楽になりたいとも思ってしまうのも事実です。外からの影響は意外にも少しずつストレスとなって、このストレスをいかにはねのけるのかが本当の勝負だったと思います。

周りの合格をきいて感じたことは、なんとなく受けた人でも受かってしまう場合があるということです。始めから編入を希望してなく、自分の進路をきめる時なって就職が嫌だからという理由で編入試験を受けた人も中にはいるのです。その人たちの対策期間は短くて三ヵ月ほど。よく分からず落ちた人もいる一方、良く分からず受かった人もいるというのが現場の感覚でした。

これは編入試験の特徴であると言えるでしょう。大学受験の時のように勉強しないと入れないわけではなく、試験の内容や分野に関しての専門知識が十分に備わっていれば、良くも悪くも合格することができる。「受かってしまう」といった感覚の現象です。

編入試験の試験内容はさまざま

試験内容が筆記試験、小論文、面接と三つある大学や、そのうちの二つあるいは一つしかない大学もあり、統一された試験形式や出題範囲などはありません。もちろん教科書も参考書もほとんどありません。

さらに言うとプレゼンテーションをする試験も多くの場合で採用されています。良く言えば、大学受験の方式では手が届かなった大学も、自分が得意とする試験内容であれば、編入試験では受かってしまえるのです。なぜなら、分野の専門知識は自分が編入する前の大学と編入先の大学の分野が同じならば、その一年間ほどで高めることが現実的に充分可能だからなのです。

二年生になっても勉強方法は取り立てて変わりませんでした。卒業論文を進めながら、毎日試験対策をしていく形で過ごしました。しかしその合間を縫って、遊ぶことも忘れなかったのが大学受験時と大きく違った点でしょうか。

大学受験の時のように毎日一分一秒を惜しんで勉強をしている学生は少なかったように感じました。ほとんどの編入試験が自分の希望分野のみということもあって科目数が少ないことが主な要因かもしれないですが、塾に毎日通って自習室で終電近くまで詰め込むような息苦しさはまったく感じませんでした。

短期大学の生活を送る中で、周囲の誰が編入希望者かという情報は大体知っていたのですが、そのほとんどが他の大学二年生のような「いたって普通な」過ごし方をして、プライベートの時間をつくりながら勉強していた印象でした。

※次回『【大学編入試験体験記:2】大学編入試験の中身と対策』に続きます。

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