2016.08.22 ( Mon )

ポケモンGOで再燃?ソシャゲに暗躍する学生RMT集団の実態

RMTという言葉をご存じですか?ソシャゲでレアなアイテムを集め、それを販売することを言います。ポケモンGOで再び暗躍するRMT集団について解説します。


ポケモンGO
 
ついに日本でも「ポケモンGO」がリリースされ、2016年は「ポケモンの熱い夏」となりそうです。

いまの大学生の年齢層は、ちょうど子供の頃にポケモンをリアルに育て上げた世代なので、その思い入れや熱量も相当なものだと思います。

 

そんな大学生の中で、このポケモンブームに乗っかって新たな商売が生まれるのではないかと噂されていますがご存知でしょうか?

 

今回は商魂たくましい大学生が今後流行らせる可能性のあるRMTの実態について考えてみたいと思います。

 

RMTって何?

 

ところでRMTって言葉を聞いたことがありますか?

これは「リアル・マネー・トレード(またはトレーディング)」の略称で、オンラインゲームなどの中のアイテムや仮想通貨、経験値、育てたキャラクター等のデータなどを実際に現金で売買する方法です。

 

たとえば、RPG(ロールプレイングゲーム)でキャラクターを成長させるには、戦闘などで経験値を貯めてレベルアップを繰り返す必要がありますが、これには当然それなりの時間がかかります。

 

その時間を掛けるのを面倒くさがるプレーヤーに代わって、あらかじめ経験値を積ませたキャラクターを譲ったりすることで報酬を得る仕組みです。

 

ほかにもゲーム内で手に入る武器や防具、呪文、スキル等のレアアイテムを、獲得したプレーヤーが別のプレーヤーに販売するケースもあります。

 

アイテムの中には、ゲーム内の仮想通貨では買うことのできない「偶然でしか手に入らないもの」も多く、そのようなアイテムは通称「やりこみアイテム」とも呼ばれ、ゲームによほどの時間を割かない限り手に入らないものの場合が多いのです。

 

そのことから、そのようなアイテムを持っているとゲームを有利に進められたり、他のプレーヤーから羨望のまなざしで見られることなどがあり、少々のお金を払ってでもそのアイテムを手に入れたいと考えるプレーヤーはたくさん居ます。

 

そこで、そのようなニーズを満たすべく「金はないけど時間はある」学生が組織化してそのようなRMTを進めたケースがこれまでも何度か見受けられました。

 

トレーディングカードゲームでのカード売買

 
プロ野球ドリームナイン
 

その中でも、特に学生RMT組織が大きな結果を残したのが、日本のプロ野球をベースにした「プロ野球ドリームナイン」というトレーディングカードゲームでした。

 

このゲームは、無料ガチャ・有料ガチャで選手カードを集めて自分でプロ野球チームを作って、他のプレーヤーと試合で競わせるという内容です。

 

当然良いカードを集めた方がチーム戦力が強くなるので、プレーヤーは実際に各チームの1軍レギュラーで活躍中のメイン選手を集めようと頑張ります。

 

ところが、有名選手のカードはなかなか手に入りづらい設定になっていて、カードの出やすさに応じて「ノーマル」「レギュラー」「グレート」「スター」「スーパースター」という具合に「レアリティ」の概念が定められています。

 

また同じ選手カード同士を使って、選手を育成することができ、うまく育成して「連携度」をあげることで同じ選手でもどんどん強力に鍛え上げることができるようになっています。

 

その要領で連携度の高い選手を集めてチーム全体を次第に強くしていくのですが、やり込み要素が多く、累計登録者数は500万人突破という社会現象的なゲームになりました。

 

3か月毎に新しいカードが排出され続ける

 

そのやり込み要素が、シーズンに応じて選手カードの強さが実際のプロ野球の成績に連動して強くなったり弱くなったりするところです。

 

元々「グレート」のレアリティのカードの選手がプロ野球のペナントレースで活躍すると、毎年オフシーズンも含めて約3か月毎に「シーズン1」「シーズン2」「シーズン3」「シーズン4」新カードが排出されるのですが、次のシーズンの際には「スター」のレアリティ同選手のカードが排出されることになるのです。

 

そうなると、当然「グレート」より「スター」の方が攻撃力・守備力などのステータスが高いので、プレーヤーは挙って新しいカードを手に入れようと奔走するのです。

 

逆に、「スーパースター」のレアリティのカードの選手が、怪我や不振で実際のペナントレースで成績が悪かったりすると、次のシーズンには「グレート」や「スター」のレアリティに格下げになってしまうので、その場合は既に排出停止となっている旧カードの価値が高まるケースもあるのです。

 

このように、実際のプロ野球の個人成績と連動させることによって、予定調和ではなく次シーズンのカードの強さが誰も予想できません。

また、オフシーズンには選手のチーム間移籍等もあり、チームが変わるとまた新しいチームで集め直しになってしまいます。

 

このように、新しいシーズンのカードが排出されるごとにプレーヤーはたえず新しいカードを集めなければならない形になり、重課金ユーザーが多数生まれる仕組みがこのトレーディングカードゲームの特徴です。

このゲームの売上だけで全盛期は毎年50億円以上という市場規模からも課金の凄まじさが想像できます。

 

レアはとことん出ないゲームバランス

 

基本的には毎日無料ガチャが数枚引けますが、無料ガチャでは良いカードが出る確率は極めて低く設定されています。

それに対して強力なカードが出やすいのが有料ガチャで1回300円が基本価格です。

 

必ず「スーパースター1枚確定」を約束した11枚セット3000円の福袋ガチャや、他のゲーム関連アイテム(行動ポイントを回復するものなど)がおまけで付いた期間限定パックなど、様々な有料ガチャが販売され、新しいカード欲しさにプレーヤーは課金します。

 

しかし、それでもお目当てのカードはなかなか集まりません。

レアカードの出る確率もさまざまですが、レアカードは本当に出にくい設定です。

 

さらには、そうでなくても強い選手カードはなかなか当たらないのに、その選手カードを育成するためにさらに同じカードが何枚も必要になるので、RMTをしたいと考える人も増えるわけです。

 

ダルビッシュ1枚50000円

 

その中で、当時「事件的な金額」が付いたカードが日本ハムファイターズのダルビッシュ有でした。

 

元から人気・実力ともにあまりにも凄かったため、排出される割合が10万枚に1枚という割合だったにも拘わらず、突然メジャーリーグのレンジャーズへの移籍が決まったので、次シーズン以降のカード排出がされないことが決まったのです。

 

そうなるとファンの誰もが何とか手に入れたいと群がり、プレミアカードに更なるプレミアが付く事態になったのです。

RMTでの当時の価格は常時50000円以上で安定していました。

 

スマホの中のただの電子情報(しかもカード1枚)に50000円と聞くと「バカみたい」と感じる人が多いでしょうが、ファンにとっては「以降一生手に入らない」カードなのでそれくらいの値段を出しても惜しくはないのでしょう。

 

他にも阪神の鳥谷のカードの相場が1枚30000円を超えていたほか、1枚10000円~20000円程度で取引される選手はたくさんいました。

 

12人編成で手分けしてチーム育成

 

この時に学生RMT集団の団結力が極限まで発揮されました。

「チームによる分業体制」をサークル単位で行っていたのです。

 

具体的には「巨人」「阪神」「ソフトバンク」「日本ハム」など、セリーグ・パリーグの全12球団に分かれて、お互いに自分の不要なカードを仲間に「連携を上げるための素材」としてプレゼントし合うことで、それぞれのチーム強化をはかったのです。

 

ガチャの確率は12球団どれもほぼ一緒なので、当然自分の集めている以外のチームのカードが当たる確率の方が圧倒的に高いのですが、この分業方式でその「カードの無駄」が一切省くことができるようになるのです。

 

結果として、12球団それぞれの超強力なチームを作ることができるのですが、このゲームの面白い要素として、強いチームでゲーム内でのペナントレースや大会に上位入賞するとさらに限定のカードを手に入れられるのです。

 

したがって、一旦強力なチームを作ってしまうと、それ以降さらに強いカードを手に入れることができ、そのカードをRMTで別のプレーヤーに販売して現金を手に入れることができるという仕組みが出来上がっていたのです。

 

こうした結果、その学生RMT集団は当時全員がアルバイト代以上に稼いでいました。

みんなで利益を山分けして分配する形で、1人当たりの利益は全員20万円以上にもなったそうで、時給換算3000~5000円程度を記録していたのです。

 

法律的には違法ではないがゲーム規約上は禁止

 

実際このようなRMT行為の違法性に関しては問題ないとの意見が大勢を占めていますが、現行のゲーム規約上は禁止事項となっていることが多く、そのような行為が発覚された場合にはアカウント停止・廃止の対象となるので注意が必要です。

 

このような学生RMT集団が全盛を誇った3年ほど前の段階では、まだゲームメーカー側のRMT取り締まりの動きが甘かったので黙認されるケースが多かったのですが、現在は各メーカーとも取り締まりが厳しくなりました。

 

そのような中、今年の夏にはついに待望のポケモンGOが稼働することとなりました。このゲームは、リアルな街中に出てアプリに連動されたAR(拡張現実)によりスマホを通じてポケモンを捕獲できるというものです。

 

ポケモンを育てるには街中を一定距離歩く必要があり、このようなレベル上げ代行あたりから、時間を持て余した学生を中心に新しいRMTビジネスが生まれそうな気配です。

Recommend-関連するオススメの記事-

後 援

JIHDO 公益財団法人 国際人財開発機構

協 力

FRESH! by AbenaTV

pagetop

Copyright© 大学生活を有意義にする実行委員会. All Rights Reserved.