2016.07.25 ( Mon )

学生団体を作るという選択肢:社会にコミットする最も簡単な方法


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大学では「サークル」以外に「学生団体」という分類が存在します。

基本的にどちらも自発的に学生が集まった団体なのですが、微妙にそのニュアンスは異なります。

 

最近、「意識高い系」という言葉を耳にすることが多いと感じます。

その意識高い系の代表格として「学生団体」が挙げられることが多いのですが、一体どのようにして作られているのかに着目してみましょう。

 

カリスマだけが学生団体を生み出せる

 

学生団体には、「核」となる学生が必ず存在します。

つまり創設者兼代表です。

この創設者が抜けると同時に半数以上の団体が潰れていくといっていいほどで、その一人に対して権能やカリスマ性が集中しているのです。

 

いわゆる「核」が呼びかけをすることで、一気に団体に必要な人員を集めてしまうので、最初の人数集めに困ることはあまりないでしょう。

この点が、みんなで一緒にメンバーを集めから行うサークルと根本的に異なります。

 

ここで面白いのは「核」ではない人がいくら呼びかけを真似しても人が集まらないことが多い点です。

残念ながらその場合は自然消滅していくため、その呼びかけ自体の存在が知られることはなく、結局集客に困らないカリスマが先頭に立った団体のみが日の目を見る形で淘汰が進みます。

 

人集めが終わると、方針決めが始まります。

2011年から2、3年程度は震災関連団体が非常に多く作られました。

そういった団体は、こぞって同様の方針を掲げているため、あまり他団体との違いが分からない状態が継続します。

 

新入生は、高校卒業時から新歓にかけて、運命的な出会いだと感じる団体に入会する傾向があり、団体をどれだけブラッシュアップしても、業種のマーケティング(いわゆる業界ごとのユーザ数の調査)なくして入会数をコントロールしていくのは難しいと感じます。

 

学生団体の設立要件とは

 

学生団体は株式会社でも社団法人でもなく設立要件が「1人以上存在し、名乗った時から」なので、敷居は団体の中で最も低く(学内公認サークル、同好会よりも低く)、中には宗教やマルチビジネスを勧誘する入り口として大人が作っている団体も存在します。

 

学生団体を立ち上げる立場としては、「宗教勧誘等を目指して作られた団体からの妨害」等ではなく「宗教勧誘等を目指して作られた団体に対する悪印象によって影響を受ける」のを最も恐れます。

 

いかに信頼のおける団体か理解してもらうためには、活動実績や運営者の肩書などが大切になってきます。

その信頼を勝ち取るために、次は「メンバーに対するメリット提供」や、「団体のブランディング」へ力を注いでいくこととなります。

 

最近は、飲酒死亡事故なども多くなってきているため、慎重な運営を目指すのであれば飲み会や新歓コンパ、食事会でさえも気を払わなければなりません。

 

これらの事故は、課外活動においても同様で、海での活動、山での活動がその例ですが、川での活動などであっても行程を組むにあたってある程度注意をしなければなりません。

せっかく作った団体でも事故があれば強制的に「一発退場」となってしまうので、長い運営を目指すのであれば、「核」となる人が普段から細心の注意を払う必要があります。

 

方針が決まれば、その方針に従った活動内容を決めていくことになります。

例えば観光団体で、方針が「学生に日本の魅力を知ってもらう」だとすれば、活動内容は「国内旅行のプラン提供」「メンバー同士での国内旅行」「国内スポットの研究と発表」などとなり、あくまでも方針に沿った形となります。

 

何故このような当たり前の話をするかと言えば、もし本事例にて活動内容に「同志による海外旅行」という附記があれば、稀にメンバーより指摘が入ることがあるためです。

さすが「意識高い系」と言いますか、特に指摘の必要がないようなところでもバッチリ指摘されることがあります。

 

このように、サークルは「ノリ重視」で基本的に会則等が存在しないのに対して、学生団体は企業さながらの「書面による正式な組織の体裁」をとるのも大きな特徴です。

一言でいうと「サークルよりかたいのが学生団体」と考えれば間違いありません。

 

「代表の言うことは絶対」という暗黙のルール

方針と活動内容が決まれば、次は簡単に規約・規則を決めていくことになります。

これは何も法律のように畏まった文章にまとめているケースは少ないですがきちんと書面の体裁は整えます。

 

例えば「入会には入部届を出してね(入会規則)」、「部費は半期2,000円です(会費制度)」、「部長にケチつけたら退部ね(退部措置)」、「総会は必ず参加すること(総会)」、「総会は過半数で決めましょう(決議の方式)」などと取り決めをしていくことを指します。

 

銀行口座を作る時に規約をまとめる場合がありますが、銀行向けの規約には何点もの制約があるため、結局部内で作った規則は流動性を失い、ネットで検索した通りに規約をまとめて提出することになるケースが非常に多いです。

 

そのため、せっかく規約をまとめるチャンスがあったとしても、規約を法文のように明文化して準備するまでには至らず、結局は「核」のカリスマ性や人間性に惹かれて入会を決めれば、「核のいうことには従ってね」というイメージでしょう。

あくまで学生団体は「核を中心とした集合体」なのです。

 

SNSを用いた広報戦略が必要

円陣を組む若者

活動内容が決まれば、当然活動が始まるわけですが、同時に「「ツイッター」や「ブログ」での広報をしてみないか」という話が持ち上がります。

 

これはサークルにも共通しているかもしれませんが、活動歴史のあるサークルの多くは学内に存在し、公認を受けていることもあるのに対して、学生団体は何らかの問題意識から0から生まれた後発の団体であるため、公認と呼ばれるものから遠い存在なのです。

そうなると自力で広報活動をしなければ見つけてくれない、といった理由が生まれます

 

このように学生団体には設立時より「広報」という課題があり、これをクリアしなければメンバーの紹介以外で誰一人として入会することはありません。

「広報」の問題を解決する方法の一つとしては、facebookを用いたブランディングがあります。

 

これは女子学生に多いのですが、普段からキラキラした感じでブランディングをしながら、割と有名なお店に行ったり、ホテルに泊まったり、海外に行けばすかさず投稿し、有名人との写真や、大人数で写っている写真を投稿しまくって大いにブランディングをかけていきます。

 

女子学生のブランディングとしては正攻法であり、多くの男子学生がこの投稿に群がることでしょう。

イベントサークルの男代表などが、女子学生を副代表や彼女として据えて、大いにこの方法を活用していくケースも何度か見たことがあります。

 

Facebookでブランディングに成功すると、多くの学生が「友達」として周りに集まり、集客が容易になります。

これはイベント集客に関わらず、メンバーが足りない時の補充や、新たな団体を派生して設立する際に協力者となってくれるでしょう。

 

少し前に選挙妨害等を起こした「社会問題解決型」の学生団体は、「ある種の怒り」を原動力にしているため、メンバーは集まりやすいものの、肥大化を起こした際に収拾がつかなくなってしまうため、最初から「団体の目標人数」に見合った活動を展開していくべきです。

 

反して「怒り」とは無縁な「誰でも入れる団体」というものがあります。

例えば「1996年生まれ、集まれ!」とか「音楽好きな人、集まれ!」とか、人世代前のSNSのコミュニティーで聞かれたような形で団体を作ってしまうと、すぐに人離れが始まる傾向が強くなります。

 

いわゆる「セグメントが弱すぎる」団体は寿命が長くないのです。

反対に「9割の人がマズイ!と言うラーメンのチェーン店」がありますが、門戸を狭くしていけば、強い固定客がついて行き、メンバー離れを防止することができます。

 

代表の恋愛感情はご法度

 

いわゆる「核」は上記に述べたような内容をだいたい「体」で理解しており、団体運営を進めていくことになるのですが、「恋愛」に関しては、若気の至りでやらかしてしまうことも多いようです。

団体が崩壊する原因の一つとして「幹部の恋愛トラブル」があげられます。

 

サークルであれば、一般に大学のものであり、代毎に仕切られ、引退のラインが決まっているため多少は回避できるかも知れませんが、学生団体は「創設者のものである」ため、創設者が恋愛トラブルを引き起こしてしまうと、そのまま団体は崩壊に向かって進んでいくこととなります。

 

今までの経験では、「創設者や幹部が、設立後2,3年後に入ってくる新入生を好きになる」というケースが最も多く、この「新入生」の女友達が風紀や団体の秩序をかき乱したり、当事者が団体運営方針を公私混同するということもあります。

 

例えば軽音楽部で、メンバーが10名いてライブ本番に出られる枠が3名だとしましょう。

代表は確定として、あと2名を9名から選ぶことになりますが、もしこの2名に代表(3年生)の彼女(1年生)が選ばれてしまって、彼女の友人(1年生)が選ばれなかったら、当然友人は面白くないためトラブルが起きやすくなります。

結局、彼女が実力で評価されたかどうかは関係ないのです。

 

学生団体は世代交代が下手

 

そして、次々と代交替を果たしていくサークルを横目に、学生団体の代表はいつまでも変わらないケースが往々にして存在します。

 

新入生は創設者を良く知りません。設立3年目で、創設者が4年生になった時、新入生は「次は自分たちが運営しないと」という責任感に多少なりともかられるでしょう。

しかし、結局創設者が卒業せず5年生になって引退しなかったり、卒業しても代表にい続けるとなった時、たとえカリスマ性や人間性に惹かれて入会したメンバーがいたとしても、段々と煙たい存在になっていくのは容易に想像できるかと思います。

 

創設者は、後輩の何倍も仕事ができるし、何倍も気遣いもできるし、動きも早いものです。

後輩に任せたらすぐに潰れてしまうかもしれない、引き継げそうな人がいない、と考えてしまうかもしれません。

その不安があっても早い段階で切り離してあげなければ、団体としていつまで経っても組織が自立できない状態が続いてしまいます。

 

代表は常に、このような問題と戦うことになり、せっかく創設したのに、次は「引退」の問題と向き合わなければならないのです。

サークルのように引退の時期が決められていないため、自分の裁量で判断ができてしまうあたりが、「貯金」と似ていて難しい点だと感じます。

 

このように、学生団体は0から創り上げるため特有の問題を抱えています。

けれどもその立ち向かった問題意識に対して何らかの爪痕を残すことができるチャンスは学生時代しかないのです。

 

4年間しかない学生時代を学生団体に捧げるのであれば、ただ言いなりになるのではなく、その活動から何を学ぶかについて意識した上で、自ら率先して動いていくことが大事になっていくと考えます。

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